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留学に必要なCEFRレベルの目安——大学・語学学校・ワーホリ別
·AIで英語 編集部
留学に必要な英語レベルは、どのくらいでしょうか。答えを一言でいえば「スコアではなく、その場で何ができるかで考える」ことです。 CEFRは点数の尺度ではなく、「〜ができる」という行動の記述の集まりです(Council of Europe 2001)。だから進学・語学留学・ワーホリの3つは、必要な点数ではなく必要な行動が違う、と捉えたほうが設計しやすくなります。効く条件は、目的の言語化・技能ごとの分解・記述子への翻訳の3つです。
出願要項のページを開いて、スコアの数字だけを見て閉じた夜はありませんか。数字は分かる。でも、その数字の自分が現地で何をできるのかは、まったく像を結ばない——。この記事では、進学・語学学校・ワーホリのそれぞれで求められる「できること」をCEFRの記述で整理し、現在地からの伸ばし方を紹介します。
なお、出願要件そのものは学校・学部・コースごとに異なり、年度によっても変わります。必ず各校の最新の募集要項を確認してください。 この記事が扱うのは、要件の数字ではなく、その先で実際に必要になる行動のほうです。
CEFRは「点数」ではなく「できることの記述」
CEFRは、言語の能力をA1からC2までの段階で表しますが、その中身は数字ではありません。Council of Europe (2001) が示したのは、各段階で何ができるかを書き下したcan-do記述です。2020年の追補版(Council of Europe 2020)では、オンラインでのやり取りや、他者の発言を仲介して伝える活動など、記述の範囲がさらに広がりました。
この違いは実務的です。「スコア〇点」は、そのままでは行動に落ちません。一方「複数人が参加する議論に、ある程度自然に加われる」という記述なら、練習の形がすぐ決まります。CEFRそのものの成り立ちはCEFRとは何かで詳しく解説しています。
もう一点。CEFRは技能ごとに分けて記述されます。読むはB2でも、聞くはA2ということは普通に起こります。留学準備で見るべきは総合の1つの数字ではなく、この凸凹です。
進学(大学・大学院)で必要になる行動
進学先で毎日起きるのは、次のような行動です。90分の講義を聞いて要点を追う。指定文献を読んで論点を抜き出す。セミナーで他の学生の主張に反応する。レポートで自分の立場を根拠つきで書く。
これらはいずれも、CEFRでいえば「抽象的な話題も含めて、まとまった議論の流れを追い、自分の見解を筋道立てて述べられる」といった水準の記述に当たります。おおむねB2以上の記述子が並ぶ領域だと考えると、準備の見通しが立ちます。
語彙の面からも同じ結論が出ます。Nation (2006) は、英語の文章や話し言葉を支障なく理解するために必要な語彙の規模を推計し、書き言葉の理解には話し言葉より広い語彙が要ることを示しました。学術文献を読む生活は、その上限側に近い負荷がかかります。
語学学校とワーキングホリデー——入口と、その先
語学留学は事情が違います。語学学校は英語を学びに行く場所なので、入学時点でB2が要るわけではありません。A1やA2から始まるクラスを置いている学校も多くあります。ここでの問いは「入れるか」ではなく「入ってからクラスが機能するか」です。
機能させる鍵は聞き取りです。授業は英語で進みます。教師の指示が取れないと、内容以前のところで時間が溶けます。出発前に上げておくと効くのは、この聞き取りの土台です。考え方は聞き取れないのは耳のせいではないにまとめています。
ワーキングホリデーは、生活と就労が中心です。住居を探す、契約の条件を確認する、シフトを交渉する、体調不良を伝える。CEFRの記述でいえば、A2の「日常的で単純なやり取りができる」から、B1の「慣れた話題なら筋の通ったやり取りができ、予期しない状況にもある程度対応できる」あたりへ届いているかどうかが、生活の楽さを分けます。
レベルを調べる前に、現在地を測る
3つに共通するのは、必要なのが「総合スコア1つ」ではなく「技能ごとの現在地」だという点です。読むはB1、聞くはA2、話すはA2——この形が見えて初めて、残り時間をどこに置くかが決まります。
「AIで英語」は、無料のレベル診断(5分)から始まります。CEFRの枠組みで、技能別に現在地を出します。その結果をもとに、弱点に合わせた毎日のメニューをAIが提案します。測り方の仕組みは無料診断でわかることで説明しています。志望校の要項と自分の現在地、その両方が並んだとき、留学準備はようやく計画になります。
参考文献: Council of Europe (2001). Common European Framework of Reference for Languages. Cambridge University Press. / Council of Europe (2020). CEFR Companion Volume. / Nation, I. S. P. (2006). How large a vocabulary is needed for reading and listening? The Canadian Modern Language Review, 63(1), 59-82.